八方尾根の花たち

春先の圧迫骨折から認知症がひどくなってきた母。泊りがけ登山は難しい状態です。それでも息抜きしたい、ストレス発散したいと今回の強行登山を計画しました。

【シモツケソウ】

認知症悪化に伴う、短時間での記憶障害、作話。認知症の人の話には逆らってはいけないと言われますが、毎日毎日のこととなれば、本当にうんざりします。

【タカネウツボグサ】

もともとが行動的な母であるため、待つことが出来ない、我慢できない。認知症薬アリセプトを止めてから、暴言・ヒステリーは大分落ち着きましたが、プライドが高い人なので、私の言うことは一切聞きません。

【ミヤマコゴメグサ】

ショートステイにでも行ってくれたら、私も息抜き出来るのですが、4月の入院時の大騒ぎを思い出すと、同じことになりそうで出来ません。

【タカネナデシコ】

これまで山行は、母から離れ一人になれる大切な時間でした。一人で山を歩き、花や美しい景色を見て、山小屋で過ごす。この貴重な時間が私のストレス発散の時間でもありました。

【ハクサンシャジン】

しかし、それさえも叶わなくなってきました。あとどれくらい、この生活が続くのかわかりません。介護家族のつらさは先が見えないことです。

【クモマミミナ】

人間が動物である限り、肉体同様に脳も衰えていきます。長生きすればするほど、誰もが認知症になっていきます。現在でも65歳以上の方の7人に1人が認知症だそうですが、2025年には5人に1人となるそうです。

【オヤマリンドウ】

恐ろしいことですが、避けられないことであれば、なんとかギリギリまで耐えましょう。

【タムラソウ】

そして私が年老い認知症になった時のために、今知っておくこと、事前に準備できることをしていきたいと思います。八方の美しい花を見ながらの愚痴でした。